sikatari04’s diary

施工図面屋さんの子育てブログ

戸建の間取りと動線

 皆さんこんにちは。

今日は住宅を購入する上でかなり重要な、間取りと動線について考察して行きたいと思います。

個人で好みはあると思いますが、単純にこのパターンのメリットはこれ、デメリットはこれといった書き方でご紹介していきます。

それではいってみましょう。

家断面

 



LDKって1階・2階どちらが良い?

リビング2


 

まずはLDKの位置のお話。家のメインといえる部屋がどこにあるかで色々と変わってきますよね。それでは比べてみましょう。

 

LDKが1階」

スタンダードですよね。

メリットとしては玄関からの動線が短くてすむという点です。仕事や学校から帰って来て→手洗い→ リビングとスムーズな流れを作ることが出来ます。

その逆もまた然りで、家で生活する中で、一番ゴミが出るのはLDKだと思います。キッチンがあるので家で一番大きなゴミ箱があるのもLDKですよね。家の中から外への物の移動を考えて見ても1階にLDKがあるのが一番スムーズな形になります。

外部との接続は玄関だけではなく、庭にも直結します。リビングには大きな窓があると思いますが、例えばそれが掃き出し窓であれば、そこも動線として成り立ちます。

 

・外部との接続が良い!これが一番のメリット

 

LDKが2階」

2階にLDKがある物件も増えていますよね。
動線的な意味でのメリットは正直あまりないと思っています。ならば何故そのような間取りが多くあるのか?
それは動線メリットと他のメリットを比較したときに、他のメリットが上回るからです。
例を上げると…
「日照の確保がしやすい」これが一番大きいメリットだと思います。最近増えているペンシルハウスなどでは、隣家と近接しているので1階では十分な日照を得ることが出来なかったり、1階が車庫になっていて配置出来なかったりなどの理由で2階にLDKが配置されていることが多いと思います。※2階建ての場合、屋根面から受ける熱がもろに室内に反映されます。屋根断熱性能も確認して、夏場リビングが暑くて居られない!等が無いように注意しましょう。
 

「条件を満たしているなら1階が良い」

が結論となるかと思います。
生活のメインが1階にあるというのは、老後の事を考えた時にもメリットの一つとなります。
自分にとって何が大切かを取捨選択する必要はありますが、ベースで考えるとことは生活のしやすさを一番に据えることをオススメします。
 

階段の位置を考えよう

階段


 

次にリビングと階段の関係性です。1階にリビングがある想定の話となります。

大きく分けて2つ「リビング内に2階への階段がある」「リビング外(廊下)に階段がある」だと思います。

 

「リビング内に階段がある」

これはどちらかというと最近の間取りに多いですね。帰ってきたり、出かけたりする際にリビングを通るという事は、そこでコミュニケーションが発生するというメリットがあります。
例えば、子供がいる場合に、その動向を把握しやすい、会話をするチャンスが生まれやすい等、相手と必然的に対面する形を取ることが出来ます。
個人のプライバシーを尊重するというご家庭でははデメリットとなりうるかも知れませんね。
 
他には
エアコンの空気が逃げる、小さいお子さんがいた場合、ベビーゲートの設置箇所が増えるなどのデメリットもあげられます。
 

「リビング外に階段がある」

これは動線として、玄関→廊下→階段→各々の居室が成り立ちます。上記とは反対で、各人のプライバシーが尊重される形となるのがメリットと言えます。逆にいつ出ていって帰ってきたのかを把握しにくくなります。
 

「家庭作りの方針を決めましょう」

メリットとデメリットがどちらも各家庭の方針によって変わってくるので、それに合わせた選択をしてはいかがでしょうか?
対人の関係性は努力や工夫で変えていくことが出来る部分だと思うので、私は一つの部屋として完結している「リビングの外に階段がある」をオススメします。
 

 

トイレと洗面所の配置

バス・トイレ


 

この2つはお互いに関連性のある設備の為、同一区画、例えば同じ廊下・部屋に各々の入口があるというのは、まず必須事項だと思います。

ここでは「廊下に入口がある場合」と「リビングに入口がある場合」とで比べていきましょう。

 

「廊下に入口がある場合」

これは心情的に離しているという点があげられます。例えばお客さんが来てリビングで対応している時にトイレに入る(出る)といった所を見られないで済むといったメリットがあります。
また、元々日本ではトイレのことを廁と言っていましたが、水の流れる溝(川)の上に建物を建ててトイレとしていた川屋説や母屋の側にトイレを建てて側屋(かわや)と呼んだ説など、離して建てることが一般的でした。
今現在も間取りとして、生活のメイン空間とは離して設置している家はとても多いですが、その名残かも知れませんね。
デメリットとしては、冬場冷たい廊下を歩かないとリビングに行けない等の廊下をワンクッション挟む事による手間が上げられます。
 

「リビングに入口がある場合」

これは先ほど上げた、人目等が気にならない人にとっては良い間取りとなります。生活のメイン空間と各々の設備が直結しているという事はとても効率的です。
トイレ等の衛生設備がリビングに隣接することに抵抗の無い方にもオススメです。
デメリットとしては、部屋に扉が多くなるため部屋のスペース作りに制限が出たり、思ったような形を取れないなどが上げられます。
 

「オススメとしては廊下に入口がある場合」

かなと思います。動線としての意味合いでは、リビングに入口がある場合の方が勝っていますが、人目に触れない場所に設置する方がお客さん達からすれば行きやすいですし、扉が減ることによって生活のメイン空間の選択肢が増えます。

この2つのメリットは動線メリットを大きく上回るのではと考えます。

 

どの間取りも二律背反

 3つ程例に出して考えて来ましたが、どの例にも共通するのは、メリットしかない(デメリットしかない)間取りは無いと言うことです。

どういう生活スタイルとするかを何も無い状態で想像するのはとても難しいです。チラシの間取りを参考に考えてみたり、そういった事を考えながら内見をしたりしてみてはいかがでしょうか?

もう1つは、全ての間取りはリビングが中心と言うことです。どの設備を考えるにしても、リビングとの関係性は?という所に焦点があたります。そのため一番最初にリビングに対しての希望をしっかりと作っておくと、それに付随するものはこうしよう!こういうものが良い!等、決めやすくなるはずです。

 その間取りの使用感を考えるときに、

自分本位の間取りで良しとするのか、夫婦二人が快適であればそれで良いか、子供が大きくなってからも使いやすい間取りであるか、お客さんとして他人を多く招き入れる家にするのか等、コンセプトを明確にしておくのも、その間取りの良し悪しをキチンと判断することが出来る助けになるはずです。

何となく良いという直感も大事ですが、様々なことを検討して、最後の一押しに位の使い方が一番納得できるのではないでしょうか?

皆さんが納得出来る住まいを手に入れられる事をお祈り致します。

 

といった所で、本日はここまで。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

それでは、

宜しく、ゴメン。

sikatariでした。